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GREEN LECTURE #01
観葉植物の正しい
水やりとトラブル
植物を育てる上での基本中の基本、水やり。
特に観葉植物は室内で水やりを行う場合が多いので
多すぎても少なすぎてもトラブルの原因になり、
なかなかどうして難しいものです。
ということで連載初回は、
観葉植物の正しい水やりの方法や注意点
水やりに起因するトラブルをレクチャー!
教えてくれるのは、もちろん・・・
TERUIさん
都内大手園芸店と観葉植物ショップで経験を積み、都心部を中心にオフィスや店舗、個人邸などの室内装飾を数多く手がける。現在は伊具緑化にてインドアグリーン事業に携わる。
草花からビザールプランツまで、植物ならなんでも大好き!
GREEN LECTURE #01
観葉植物の正しい水やりとトラブル
01
水やりの基本
①土を確認して、表面が乾いていたら
②鉢の底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをし
③また土が乾くまで待つ。
・・・基本はこれの繰り返し!
おすすめのタイミング、
あげる量はどのくらい?
よく、1週間に1回や1L程度など、
タイミングや量を具体的に
数値化している場合がありますが、
それはあくまで目安です。
人間に置き換えると、毎回同じタイミングで、
同じ量の食事を強制されているようなもの。
成長期や空腹時はいっぱい食べたい。
けれど、体調の悪い時や眠っている間は食欲が
なくなりますよね。
そう、植物も同じなのです。
少し難しい気がしてきました・・・
毎回植物の体調を考慮するとなると
なかなか大変です。
目安は目安として使用し、時期によって少しだけ調整してみましょう。
この時に大事なのは、
水の量ではなくタイミングで調整すること!
観葉植物がよく生長するのは
初夏から秋口までの、気温の高い時期です。
逆に冬季は生長が緩慢になったり、ほぼ休眠状態。
故に、土の乾くスピードは一定ではありません。
水やりの頻度を多くしたり、少なくしたりして
調整しましょう。
POINT
合言葉は「鉢の土が乾いたらたっぷりと」
02
植物ごとの
水やりの違い
水やりが難しいもう一つの要因として、
植物の種類によって水の必要量が
大きく異なるという点があります。
見分けるポイントはありますか?
種類によって異なるので
一概には言えませんが、おおまかに言うと
葉が細かくて薄い植物は水切れに弱く、
葉や基部が他肉質で肉厚なものは乾燥に強い
傾向があります。
水切れに弱い観葉植物
水切れに強い観葉植物
植物を選ぶ際は見た目も重要ですが、
どの程度頻繁に面倒を見なければいけないかも
考慮しましょう。
植物との気持ちのいい関係を築くコツです。
POINT
ライフスタイルに合った植物選びを。
ここまでで、水やりの基本は
大体押さえられたかと思います!
続いては、実際に起きやすい水やりトラブルである
水切れと根腐れについて解説していきます。
03
「水切れ」と「根腐れ」
水切れと根腐れ、よく聞きますが
何がどう違うんでしょうか?
水切れとは、要するに脱水症状です。
人間も体内の水分量が約10%程度失われると命に関わるように、植物も水が足りなくなると不調になり、最終的に枯死します。
水切れの主な症状は段階的に現れます。
葉っぱが垂れる
普段起こらない葉焼けが生じる
落葉が全体に広がる
下の方から落葉が始まる
痛みが頂芽に達し、幹に皺が寄る
水切れしてしまいました!
元気になりますか…?
最重度はそのまま枯死する場合が多いですが、重度まではまだ助かる可能性が十分にあります。
諦めないでください!!
※エバーフレッシュなど水切れに弱いタイプは、
軽度・中度をすっ飛ばして重度の症状が出ます。
お気をつけください。
POINT
水切れで起こる落葉は体調不良ではありません。
急に葉っぱが無くなっても慌てずに、
普通に水やりを再開して回復を待ちましょう。
続いて「根腐れ」とは、
簡単に言うと、根っこの窒息です。
受け皿に水が過剰に溜まっていたり、
土の排水性が悪かったりすると
根が酸素を吸えずに窒息し傷んでしまいます。
水切れの場合、下の方の葉っぱから落葉しますが
根腐れの場合は頂芽(新芽)の方から萎れたり、
幹がブヨブヨと軟化します。
また、土を掴んでいる根が傷むので、
幹のグラつきのような症状も見られます。
水切れとは違い
完全に根の不調からくる症状なので、
一番デリケートな頂芽やボディーに
直接影響が出ます。
あの、根腐れしてしまったのですが…
根腐れは植物への明確なダメージです!
土の中という見えにくい場所で起こり、
症状が可視化した時点ですでにかなり進行している場合が多く、回復にも相応の処置と時間が必要となります!!
POINT
日常的な水の与えすぎ、
受け皿に溜まった水の放置には
特に注意しましょう。
さて、長々とご説明してまいりましたが
いかがでしたでしょうか。
観葉植物の水やりについての疑問や不明点が少しでも解消されましたでしょうか。解消されていたら嬉しいです。
要所要所必要なポイントさえ抑えれば
水やりが上手くなるだけでなく、
観葉植物への理解度もグッと上がります。
皆様のより良いボタニカルライフの一助となれば幸いです。
それではまた次回!
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